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クラリネットってどんな楽器?特徴を紹介!

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クラリネットはオーケストラ、吹奏楽、室内楽などで頻繁に用いられる人気の楽器です。特に吹奏楽においては「吹奏楽の花形」とも呼ばれ、その広い音域と安定した音色を活かしてメロディーを担当することも多いでしょう。

今回は、どんな楽曲にも「引っ張りだこ」の楽器クラリネットについて、音色や構造などの特徴を幅広く紹介します。

目次

クラリネットの歴史

まずは、クラリネットがどのように誕生したのかをお話します。クラリネットが発明された時期については諸説ありますが、一般的には17世紀末から18世紀初めの間だったと考えられています。それまであった「シャリュモー」という楽器を改良して、ドイツのニュルンベルクに住む楽器製作者が発明しました。

初めに発明されたクラリネットは「キー」が2つしかありませんでした。しかし、18世紀後半ごろから、音程の安定したより演奏しやすい楽器にするために改良が重ねられます。それにともなってキーの数が増え、さらにはさまざまなサイズの同属楽器がたくさん生まれました。

現在使われているクラリネット

現在使われているクラリネットの構造は、19世紀の半ばごろに完成したといわれます。以来クラリネットは、モーツァルトやチャイコフスキーなどの多くの著名な作曲家から愛されてきました。

クラリさん

今のクラリネットは19世紀半ばに誕生したんじゃな!

ちなみにクラリネットという名前は「クラリーノ」という楽器に由来しています。クラリーノとは、高い音の出る小型のトランペットです。

【吹奏楽の花形】クラリネットの特徴

ここからは、クラリネットも音色や音域などについて詳しく解説します。

リードを使って演奏する木管楽器

クラリネットは、「リード」という葦の木を削って作られた小さな板をマウスピースに取り付けて、それを振動させて音を出す楽器です。リード自体が「葦」という意味を持っていますが、現在は違う材質が使われることもあります。

ちなみに、クラリネットで使われるのは「シングルリード」。オーボエやファゴットで使われるのは薄い板を2枚重ねて固定した「ダブルリード」です。

広い音域を出すために、クラリネットにはたくさんの「キー」が付いています。キー・システムには運指が比較的簡単な「べーム式(フランス式)」や、オーケストラでよく用いられる「エーラー式(ドイツ式)」などがあり、ほかにも多くのシステムが存在します。

クラリさん

クラリネットにはエーラー式とドイツ式があるんじゃ!

クラリネットの音色

クラリネットは、あたたかみのある明るくのびやかな音色が特徴の楽器です。クラリネット属の楽器同士を比較すると細かい違いはありますが、木管楽器特有のやわらかくあたたかみのある音は共通しているといえるでしょう。

クラリネットが出す音の4つの名前

また、同じ種類のクラリネットのなかでも、出す音域によって音色が変わります。「低音域(シャリュモー音域)」は豊かな深みのある音、「ブリッジ音域(スロートノート、喉の音)」は低音域と中音域をつなぐややくすんだ音、「中音域(クラリーノ音域)」はもっとも華やかで美しい音、「最高音域(アルティッシモ音域)」はやや厚みに欠ける鋭い音が出ます。

クラリネットは「シャリュモー」「ブリッジ」「クラリーノ」「アルティシモ」の4つの音域を持っている

クラリネットの音域

管楽器のなかでもっとも広い音域をもつ楽器は何だと思いますか?実は、4オクターブ弱の音域をもつクラリネットがその答えです。ちなみに2番目に広い音域をもつのが、3オクターブ強の音を出せるフルートとホルンです。

クラリネットはこの広い音域で、吹奏楽の「花形」として活躍します。オーケストラに例えると、ヴァイオリンの役割を担う重要な存在なのです。

吹奏楽においてクラリネットはオーケストラのヴァイオリンの役割を担います

クラリネットの形状

クラリネットの形状は、まっすぐなものと曲がったものが存在します。一般的によく使われる「B♭(ベー)クラリネット」やそれより一回り小さい「E♭(エス)クラリネット」は、マウスピースからベルまでがまっすぐ一直線に並んでおり、ベルが下を向いています。

一方で「アルトクラリネット」、「バスクラリネット」、「コントラバスクラリネット」などの低い音が出るクラリネットは、ネックやベルの部分が曲がってベルが上を向いています。

バスクラリネットやコントラバスクラリネットを座って吹くときには、ベルの部分に装着したエンドピンを床に立てて、楽器を支えます。バスクラリネットを立って吹くときには、楽器に装着したストラップを首にかけて演奏することもあります。

クラリさん

クラリネットファミリーは形状がそれぞれあるんじゃな!

 

まとめ文

クラリネットは、木管楽器特有のあたたかみのある音色と4オクターブ弱を誇る広い音域が特徴です。このような特徴を活かし、クラリネットはモーツァルトの「クラリネット協奏曲」や、ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」などの多くの楽曲に登場して聴き手を魅了してきました。

また、吹奏楽においてはヴァイオリンの代わりにメロディーを奏でる重要な役割をクラリネットが担っています。クラリネットの登場しない吹奏楽曲はないといってもいいほどです。

これからオーケストラや吹奏楽の楽曲を聴くときには、クラリネットのやわらかくあたたかみのある音色に注目して聴いてみてくださいね。

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この記事を書いた人

クラリネットの持つ人間味のあるあたたかい音色に魅せられたフリーライターです。演奏経験は8年。クラリネットにまつわるあれこれを楽しくお伝えいたします♪

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